宗教とツーリズム研究会

宗教とツーリズム研究会のブログです。お問い合わせは、religio.tourismoアットgmail.com まで。

第14回研究会

日時:2013年11月16日(土)13半〜17時(予定)
場所:大正大学巣鴨校舎2号館6階262教室
交通アクセス http://www.tais.ac.jp/other/access_map/access_map.html
キャンパスマップ http://www.tais.ac.jp/other/campus_map/campus_map.html

【発表1】
暦と時間(仮)―アルゼンチン・ブエノスアイレスユダヤコミュニティで考える
宇田川 彩 氏(東京大学総合文化研究科博士課程・日本学術振興会特別研究員)

本発表は、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで行ったユダヤコミュニティに関するフィールドワーク(2011年2月〜2013年2月)に基づき、首都での生活におけるユダヤ暦の存在に焦点を当てる。まず確認しておきたいのは、アルゼンチンにおいて日常生活は国家のカレンダー(ローマカトリック暦や、国家の歴史的祝日)に沿っている点である。こうした中、多くのユダヤ人にとって、ユダヤ暦の最重要行事である過越し祭・ユダヤ新年・贖罪日は、シナゴーグに行く数少ない機会であるとともに、家族親族と過ごす共同的な時間の経験となる。同時に、これらの機会はユダヤ教の伝統に基づき、自己内省を行うための契機として捉えられている。これらの二点を併せて考察することで、現代における暦と時間について考える。なお、冒頭に「北アフリカユダヤ人巡礼」についても簡潔な事例紹介を行う。

【発表2】
アニメ聖地巡礼の特徴とその展開―聖地巡礼者はコンテンツツーリズムの夢を見るか?
岡本 健 氏(奈良県立大学地域創造学部講師)


近年注目を集めるコンテンツツーリズム。そのきっかけを生んだのは、アニメ聖地巡礼であった。本発表では、アニメ聖地巡礼について、行動的な特徴をはじめ、コミュニケーション的特徴、その観光史的位置づけ、コンテンツ文化史的位置づけなど多角的に分析する。また、アニメ聖地巡礼者と地域住民の出会いやその後の展開などについても触れる。本発表により、アニメ聖地巡礼と宗教的な巡礼との類似点や相違点などについて議論をするための土壌を整備したいと考えている。

※ご参加は自由です。事前申込等は不要です。